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全長2mの身長計にシルク印刷

金曜日の午後は無事完了した巨大な製版済みの印刷にとりかかった。素材はベニヤ板でそこそこの厚みもある、全長2mの物だった。印刷はスミ1色なのでそれ程難しくはないが、ここまで大きな素材となるとそれなりの準備をしなければならない。

場所はなんとでもなるので、あとは位置合わせと版の設定、試し刷りを行えばいつでも開始ができる。最初は紙に刷ったのだが、多少目詰まりがあったので、2-3回試験印刷をしてから本番にはいった。

合計70枚なので1時間くらいで終わると思ったが、細い線の目詰まりが激しく、一度に10枚くらいしか印刷ができない。10枚毎に拭いては再度開始となるので、結局は金曜中に最低でも10枚欲しいということで、午前に搬入があった材料の半分も終わらないで納品に行ってきた。当日に持ち込んでその日の夕方までにという特急の仕上げとはなったが、事前に段取りさえ組んでしまえば、弊社ではこのような急ぎの仕事はいくらでも対応できる。

大型のシルクスクリーン印刷を行う工場ももしかすると減っているかもしれない。インクジェットでそれなりのシールに印刷してベニヤの模様を印刷すればそこそこの表現はできるであろうが、本物の味は出ない事になる。大型でも弊社には版の枠が様々な大きさで用意されているので、どんな大きさのものが持ち込まれてもたいていの物は製版でき、印刷もできてしまう。こんなところで昔の器具が役に立つとは思いもしなかったであろう。

最近はなぜか大型のものが多くなり、インクジェットよりは本物の素材にそのまま印刷したい、というデザイナーの意向が出ているのかもしれない。それを実現できる設備とスピード、価格をそろえる事ができれば仕事はいくらでも出てくるのかもしれない、と思っている。