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ぐるっと1周の回転シルクベタ印刷ができた!

中国製の飽和ポリエチレンボトルへの回転シルク、ほぼ1周のベタ面が多い難しい印刷だが、なんとか完成できた。

受けた後にデータを見たらしまった、と思うくらい毎日悩んで試行錯誤、治具も作成し、テストを何度も重ねた。テストとかかった時間を考えれば到底あう金額ではないが、自分の技術力向上につながったので気にしていない。

ボトルが海外製なので歪だが、1つ1つ確認し、手触りでの感触でどこらへんが凹んでいるかを確認して印刷の圧力を変える。アナログで手動で回転印刷をやるのでそこらへんを調整できるのが強みだ。

ロットは恐らく業界最小ロットの15本、版は同じだが透明のボトルには黒1色、黒いボトルには黄色1色だった。今週末までにできるか心配であった案件、そして綺麗に仕上がるかや失敗ができない素材だったが、失敗もせずにすべて仕上がった。

難しい案件が成功した日ほど嬉しい日はない。技術向上することもでき安心してお届けできることになった。今週末は日曜をゆっくり休めるかもしれない。

写真を公表できないのが残念だが、できるか否かを聞いてみようと思う。 これは今迄で一番難しかった回転シルク印刷となる。

回転シルク印刷で多色刷りをする

シルク印刷の中でもボトル風の円柱形への回転シルク印刷は平面の素材と比較すると難易度が高い。

位置決め、角度、始点・終点、そして高さ調節、すべてが完璧にそろわないと滲んだり綺麗に印刷できなかったりする。難易度としては円錐形(円柱とは異なる)の次に難しいとは思っている。

試作ではあるが新潟県長岡市のオリジナル風(勝手に私がつくろうと企画しているだけではあるが、、、)の日本酒ボトルに直接のシルク印刷を行った。 色は2色、以前の試作では1色1色で2工程で行ったが、やはり始点が決められないボトルの形状なので少々ズレが出てしまった。

今回は知恵を絞り2色を1回の工程で仕上げようといろいろ悩んだが、それが上手くできた。版はデータをそのままで製版し、あとはスキージを切って2つに分けた。赤・青と白の隙間がほんの5mm程しかないので、微妙な感じではあったが、とりあえずのサンプル3本だったので、やってみたら問題なく2色刷りを1回の工程で仕上げた。

2つの色がもっとかけ離れていれば連続印刷も問題なく1工程でできる。これでスピードUPができ、効率もよい。なんといっても位置決めが1回で終わり後々の工程まで心配せずに仕上げることができるのでうれしい。そして硬化剤を入れる1690インクだが、1回の工程で2色ができるので1色目の乾燥を心配せずに終わらせることができる。量産になれば色の境目に何かしらの仕切りをつくってあげれば色が混ざることはない。

円柱形の回転シルク印刷への多色刷りは専用の機械を持っていればできるとは思うが、そういう半自動の機械は小ロット印刷には向いていない。弊社が得意としているのは100個以下の小ロットなので半自動機を使うわけにもいかず、またそのような設備投資をしようとも思わない(お金が無いのもそうだが、機械の使い勝手が悪いと思うからだ) 小ロットはすべてアナログで手作業、これが一番良いと思っている。

回転シルク印刷の多色刷り、デザインによっては小ロットでも可能ですのでお問い合わせください
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回転シルク印刷は治具が重要

ここのところ回転シルク印刷が多い、タンブラー系やPPのマグカップ等、回転させればよいのだがなかなか厄介な印刷でもある。

まずは治具作成から始まり、ここで手を抜いてしまうといつまでたっても印刷ができない。治具づくりにはコツがあるが、何度も何度も失敗して試行錯誤で完成させるとそのコツがつかめるようになってくる。これはマニュアルを書けるようなものでもなく、体で覚えて失敗して何度も印刷をやり直すくらいの苦労をすることで覚えることができると思っている。

取っ手付きのマグなども簡単には印刷ができないが、これもコツを覚えればなんとかなってしまう。パッド印刷でピンポイントしかできなかったといわれるマグがほとんど全周のシルク印刷ができるようになる(正直しんどいが、、)

今週はおそらく2-3種類の回転シルク印刷を行うことになるので、気が抜けない。しかし温度も天気もだいぶ涼しくなってきた、台風がやってくるが屋内での仕事なのでさほど気にはならない。あとは納期までに仕上げて台風が発送遅延を起こさないでくれればそれでよいと思っている

回転印刷の難しさ

先日はスポーツドリンクボトルに印刷するために、治具調整を行ったが午前中まるまるつかっても終わらなかった。午後も引き続き調整を続けたが毎年繰り返している同じボトルなのにうまくいかない

なぜだろうといろいろ考えて変えてみた結果、理由がわかった。そういえば昨年も同じようなことで悩んでいた記憶があるので、今年は治具を専用に保管、その横に設定の詳細を明記しておくことにした。そうすれば来年はすぐにでも始めることができ、時間のロスを防ぐことができるであろう。調子にのってきたのでひとまず夕方までに200本ほど終わらせ、残りは今週金曜に仕上げようと思う

今日は朝2時に起きてそのまま高速道路にのり東京に来ている、さすがに睡眠時間が3時間ほどだったので眠いが体を動かし始めたら目が覚めてきた。車にのっているときが一番ねむくなってしまうが、移動がほとんどなので仕方がない

今夜の戻りも夜中過ぎになるであろう、体力がもつか心配だが、ダメな場合はSAで仮眠をとろうと思う。明日もフル活動で印刷をしなければならないので、気を抜けない。