印刷ブログ
BLOG

123

取っ手付きのマグカップは難しい

取っ手がついているマグカップへのシルク印刷は難しい。回転させて印刷するので通常の回転シルク印刷となんら変わりがないのだが、1つ邪魔になる部分がある

それが取っ手だ。取っ手があることにより版にあたりうまく回転ができない。プラス取っ手の位置によっては回転治具にあたってしまい回転を邪魔する。取っ手の位置が上部より離れていれば比較的回転がさせやすいが、たまにぎりぎりのところに取っ手がある商品がある

回転させたとしても途中で治具の下にあたり回転がとまるので、回転できるよう治具の底にスペースをつくらなければならない。回転治具も普通の車輪では取っ手にあたってしまうので、一番小さな回転歯車をホームセンターで見つけて設置させる。治具も歯車が回転できるように彫刻刀で削ったり電のこぎりで切ったりといろいろな作業を行う

すべてをクリアーした段階でテストを行い、うまく回転するようになったところで量産を始める。今回のマグはPP製で円柱形というよりは多少円錐形になっていたので、昨日はそのセットアップで3時間以上もかかってしまった。しかし一度決まればあとは早い、と思ったが、、、PPインクなので目詰まりが出る。とりあえず10個連続で印刷してみたが、10個ちょっとで小さな文字の目詰まりが出るので、何度も洗浄をしなければならない。台風が去ったあとなので比較的涼しいのでもう少し連続でできると思うが、手間暇をかけて印刷することになる。

セットアップや目詰まりなどは見積もりの段階ではなかなかわらからないので、どうにもならないが、こうやって四苦八苦して印刷ができるようになるとなんとなく安心する。

取っ手付きのマグカップへのシルク印刷、お問い合わせください
image1

台風で涼しくなっている 印刷にはちょうど良い

台風で天災でしんどいかもしれないが、ここのところの猛暑でなかなか印刷が進まない。目詰まりが激しいのでどうしてもつまりの出るインク、とくにPP系は作業スピードが遅い。

一昨日も夜の涼しい時間ではあったが、PPインクで細かい文字を印刷していたが、たったの3回で目詰まりをおこしてしまった。合計枚数が多い案件になるのでこれでは作業性が悪いと思い、データ修正をしてもよいかクライアントと確認したが、特に問題はなさそうなので少々データを調整して目詰まりしにくいようにしようと思う。幸いにも納期は長めにもらえそうなので、夜の涼しい時間をみつけてすこしづつ作業をしようと思っている。

今日の午後には台風が去るとは思うが、今日は外出もせずにコツコツと印刷をしようと思う。昼間でも比較的涼しい日になりそうなので作業のスピードも速くなるとは思っている

少量印刷が主体だが、たまにロット数が多い案件がやってくる。ロット数の多い案件をたくさん抱えることはできないので、ロット数が多い案件は長めの納期や分納で対応してもらえると助かります

回転シルク印刷は治具が重要

ここのところ回転シルク印刷が多い、タンブラー系やPPのマグカップ等、回転させればよいのだがなかなか厄介な印刷でもある。

まずは治具作成から始まり、ここで手を抜いてしまうといつまでたっても印刷ができない。治具づくりにはコツがあるが、何度も何度も失敗して試行錯誤で完成させるとそのコツがつかめるようになってくる。これはマニュアルを書けるようなものでもなく、体で覚えて失敗して何度も印刷をやり直すくらいの苦労をすることで覚えることができると思っている。

取っ手付きのマグなども簡単には印刷ができないが、これもコツを覚えればなんとかなってしまう。パッド印刷でピンポイントしかできなかったといわれるマグがほとんど全周のシルク印刷ができるようになる(正直しんどいが、、)

今週はおそらく2-3種類の回転シルク印刷を行うことになるので、気が抜けない。しかし温度も天気もだいぶ涼しくなってきた、台風がやってくるが屋内での仕事なのでさほど気にはならない。あとは納期までに仕上げて台風が発送遅延を起こさないでくれればそれでよいと思っている

SAATI Textil HHW 乳剤温度・湿度の違いと露光時間

布系で白を再現するために厚く塗布できるイタリア製のSAATI TEXTIL HHW乳剤を仕入れたのが2か月ほど前、まだ夏の暑さが無い涼しい時期だった。

当時はそれほど気を使わずに印刷ができ、きれいに再現もでき、版の目詰まりも気にはならなかった。しかし、この真夏では異なる。弊社は場内にこそエアコンはあるが2年前になんとか設置した6畳用の小さなエアコンなのでピンポイントでしか冷やせない。いくらエアコンをつけても午後は30度を超えるくらいの暑さになってしまう。印刷にとっては嫌な温度だが仕方がない。窓を閉め切ればシンナーのにおい、開ければ冷気が出ていく。夏の間のほんの1か月程度の我慢ではあるが、温度が2-3度違うだけでもまったく異なる環境になってしまう。

ノベルティの布製のバッグ200枚だが、以前は2-3回洗浄するだけで完成したが、今の時期は20枚も印刷すれば目詰まりがおきる。データも細かいのでこれ以上調整はできない、仕方なく印刷をしているが、今度は版が1回の洗浄で崩れてしまう。念のために希釈溶剤で洗浄しているが、それでもだめだった。

SAATIの乳剤は外国製なので細かい取説もなければgoogle検索でいれても日本語では何もでてこない。おそらく日本で使っている人がいるのかいないのかという乳剤化もしれないが、美濃グループから似たような乳剤が出ている。それを参考に露光を何度もかえてみたら、だんだんと崩れが解消されてきた。最後には強い洗浄溶剤でごしごしこすってもなかなか崩れないくらいのしっかりとした版ができあがった。

布に白色なのでどうしても厚盛りの版をつくらなければならない、厚いから乳剤が頑丈かといえばまったく逆でひ弱でもある。いろんな試行錯誤を繰り返した結果、100cmの距離で露光(弊社は水銀灯)、2:30でちょうど良い硬化になっている。3分でもよいかもしれないが、水現像が少々しんどい。

200枚は3時間ほどで終わると思えば、3日間の試行錯誤でなんとか終わった。しかしこれが経験と知識になり、今後の製版もうまくできる、そして作業効率がUpすることは間違いないと思う

clubbe

コルクでできたコースターにシルク印刷

コルクを砕いてできたもので作ったようなコースター、おそらくワインのコルクの再利用だと思われる。

こちらになるべく大きく全面でベタのヌキ、細かいデザインをシルク印刷することになった。データはかなり細かいのでこれはもう外注の工業製版でフィルムを出してもらい、300メッシュで自社にて製版を行った。

コルクなのでどんなインクでもよいとは思うが、データが細かいのであえてSG740で希釈をせずに100回連続印刷することになる、おそらく20-30個で目詰まりが起きたりコルクのごみが付着するとは思うので、一応20回で1回洗浄するような感じで印刷をすることにしている。

濡れたグラスを載せて放置しても問題なし、セロテープ剥離もOK、それよりは素材のコルクが弱いのでそちらが剥がれてしまい、印刷も一緒に剥がれてしまう。これはもう素材の問題なのでどうにもならないが、インクの密着は問題はなさそうだ。

100個のコルクのコースターへのシルク印刷、細かいデータでも可能です。お問い合わせください
RYppXjBcx257Cj91472117274_1472117298

パレットに現場でシルク印刷

貨物を運ぶ大きなパレット、2mx2mくらい、1つの重量は10kg以上。これの側面にシルク印刷をしたいらしいが、こればかりは現場に出張して印刷しなければならない。

印刷は問題なく、PP製のパレットなのでPPインクを使えばよい。あらかじめ1個サンプルを預かり、プライマー処理をしてPPTインクで印刷をしたが、まったくびくともしないのでOKと判断した。プライマー処理がないテストも行ったが、やはりプライマー処理をした方がインクの密着が強い。

あとはこのパレットにすっぽりとはまる治具と版を作製、現場で1つ1つスムーズに印刷ができるよう準備を行わなければならない。重量もあるので、そう簡単に進むとは思わないが、治具さえしっかり作成してあとは遅乾溶剤とインク、スキージに洗浄用のウエスなどを持参すれば現場での印刷が可能となる。一番のカギは治具だと思っている。

合計で600台くらいあるので、1日でどれだけ進めることができるかにより作業効率が異なる。両面なので1日で200台もできればよいと想像しているが、本音は300台、2日間で仕上げたいという思いがある。そうすれば土日ですべてを終わらせることができ、通常業務に支障なく出張印刷ができるからだ。もっとも子供の相手ができず週末不在になってしまうが、、、近くに宿でもあればつれてゆき妻子で遊んでもらっていてもよいのかもしれない

運搬が困難な製品への出張シルク印刷、お問い合わせください

pallet

PS素材でも

PS=ポリスチレンという素材がある、密着するインクもあるが、最近のPSは海外生産モノが多い。

海外で製造しているとなると日本の基準とは異なり、成分も異なる。極端な話でいってしまえば50%使用していればPSと名乗り、残りの成分が何が混ざっていようが関係ないという国もあれば100%PSでなければという国もある。

ノベルティ関連は海外製造の商品が99%を占めているので注意が必要だ。特にメーカーでも気づかないほどいきなり成分が変わっている場合もある。毎回同じ素材・商品だからといって油断もできないが、そこまでメーカーも把握しきれていないであろうし、製造元がメーカーにも伝えない。ノベルティ=安い商品なのでそこまで気を使わないのであろうと思う。

トレードワークスという会社さんがいろいろなノベルティをカタログで揃えている、こちらを購入し弊社に持ち込み印刷をされる方が近年増えている。トレードワークス社のカタログを見るとなんとなくその理由がわかる時がある。印刷面積が限られていたり、ロット数が限定されていたりと、弊社は面積もロット数も関係なくなんとか印刷をする。小ロットの時代が到来していると感じたのが4-5年前だった、それが今はどんどんと増加していると思えば、大企業の時代が終わり、中小企業の時代が到来しているのかとも感じてしまう。

同じ先進国のドイツは中小企業がプレイヤーとなって、ほとんどがGmbH(有限会社)となり、AG(株式会社)はあまり存在しない。ドイツに5年ほど仕事で在住したが、中小企業のプレイがものすごく連携されており、そして大きな名前や肩書などにしばられず、独自の技術をもち、そして政府が中小企業の繁栄をサポートしている。

日本はといえば相変わらず大企業と政治家との結びつきが強すぎていっこうに変わらない。捨ててしまい切り替えるべき産業もたくさんあるとは思うが、天下りに組合、そして結びつきがあまりにも古く強いのでいつまでたっても古い体制を脱却できずにいると思う。

仕事柄印刷だけではなく諸外国にも出かけることが多いが、外国の方とビジネスをしていると日本の遅れに危機感を感じ、そしていずれは追い越され、日本人が安い労働力で雇用される時代がやってくると感じてしまう。東南アジアではまだ成長が続き、日本を追い越せでやっているが、早くから近代化と民主化をなしとげたシンガポールや香港はすでに日本を超えている。

ゆでがえるになり胡坐をかいているうちにどんどんと追い越されてしまう、すべてがそろい快適な生活をおくれる日本ではあるが、その分緊張感に危機感が失われ、気づけばどんどん追い越されてしまう時代になっているとは思う

だんだんと涼しくなってきた

今週も様々な試作印刷や印刷が待ち構えている。1つ難しい印刷があるが、今日その素材を確認することになるのでその後の判断でどうなるかを決めることになるとは思う。

コルク素材ではあるがデータがベタで細かい、おそらく300メッシュでもなんとかきれいにできるかできないかのデータになっている。ベタでヌキなので場合によっては2-3個刷っては版を洗浄することになるかもしれない。一応その覚悟はできてはいるが、なんとかそこまでしないでもスムーズに印刷ができるようにしたいと思っている。

グラスコップへの印刷試作に機械の面板、いろいろな案件があるが今週もあっという間に終わってしまいそうな感じではある。来週で8月が終わる、もう夏の終わりかと思えば時間が経過するのが早すぎる

ご予算内で小ロットを実現する

正直言えば小ロットの印刷は手間暇がかかる、しかし仕事は手間暇なので手間暇がかかって当たり前なのが印刷でもあるかもしれない

最近は小ロットの見積もり依頼が多い、なるべく予算に合わせるようにしているので時間と手間暇を考えないようにしている。あまり考えすぎるといつまでたっても始まらない、小ロットのシルク印刷やパッド印刷は大手や中企業が絶対に参入できないような世界だとは思っている。それゆえに自営業の小さな零細企業が活躍できる場だとは思う

100個以下の小ロットの印刷はどこも断るらしい、私はどんな個数であろうとまずは引き受けることにしている。単価や価格はそれからだ。シルク印刷やパッド印刷によって一番大事なのはできるかできないかの成形物への印刷をするための治具とインクの密着だと思っている。この2つがそろわなければいくら単価があってもできない。

小ロットへの名入れ印刷、お気軽にご相談ください

TPR サーモ・プラスチック・ラバー 素材

聞きなれない素材だが、TPRという素材があるらしい、ゴムではないがゴムのような柔らかい素材でシリコンのようにも見えるが、シリコンではなさそうだ

とりあえずいろいろなインクで試してみたが、密着はしない。すべてのインクを調べれば密着するのかもしれないが、時間もなく、おそらく高価なインクになるとは思う。

これは課題の1つとなるが、溶剤でふくと艶が消え多少密着がよくなっていたので、必ず解決できる素材だとは思うが、時間がなさすぎるので将来の課題になっていしまう。

難しい素材や印刷程わくわくしてしまう。

123