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ボールペンに名入れ 重ね刷り

先日はいつもの忙しさがウソのように何もなかったので、頼まれていた持込ボールペンへのテスト印刷をのんびりと行った。

こちらの方は以前持込のボールペンに名入れをしたが、色の濃さがどうも良くなかったらしい。あらかじめご説明するとパッド印刷の印刷膜はシルクスクリーンのそれと比較すれば1/5程度になる。なのでどうしても比較すると薄く見える場合があるのだが、今回は金色を黒のボールペンに印刷する案件であった。

素材の地が黒なので沈みが出てしまうし、一番色の濃いK100%に色をのせるわけなので、どの色でも負けてしまう。比較的のりがよく負けない色が金か銀となる。金銀の粉をメジュームという透明インキに混ぜて色をつくるのであるが、濃くするには粉を多くいれる。しかしながら粉を入れすぎると密着しない。今回の素材は中国製の正体不明のボールペンなのでSG740インキに硬化剤を入れてやっと密着できたくらいである。

先日は色の濃さをパッド印刷で解決する為に、1回、2回、3回とパッドを押した。ズレも全くでないように治具と固定する方法を発見できたので、見事に綺麗にできた。もちろん3回押せば1回よりは濃く見えるのだが、2回でもそこそこの濃さなので2回程で納得いただければと思う。

写真では見づらいかもしれないが、現物を見るとはっきりと違いがわかる。持込のボールペンで小ロット印刷をやる印刷会社がなかなか無いのが現状かと思うが、弊社では何個でもどんなペンでも(一部インキのつかない素材があるが、それでも何とかしてしまう。ゴム素材を除けば)快く引き受けしている。
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