印刷ブログ
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印刷と調味料

たまに思う事があるが、印刷は調理人のような存在かもしれない。

色合わせ等でいろんな色を混ぜたりするが、素材の色によって変わる。先日も色の濃さの問い合わせがあった、既に名入れ済みの物であったが色が薄いと言われたらしい。素材は黒、そこへゴールドのインキを乗せる仕事であったが、素材の密着性が悪く(これまた粗末な中国製らしきものであったが、どんどんとふえている中国製の物へ対応できなければ商売にはならないと思う)、硬化剤を使用する事になった。

メジュームに金粉を入れて金をつくるのだが、金粉をいれすぎるとインキが付かない。金粉が多ければ濃い金ができるが、密着性の悪い素材なので入れすぎるわけにはいかない。こちらとしては限界の濃さでやってみたが、やはり納得がいかなかったのであろう。こういうこともあるが、素材に色と様々な条件が重なると難しくなる。

もちろん白を下地に印刷してその上に特色を乗せれば濃い色にはなるが、その場合は2色印刷となる。当然単価もあがるわけだが、ノベルティに単価をかけるわけにはいかない、というユーザー様が多いので、なかなか解決できない問題ではある。2度3度と印刷すればよいが、デザインによってはにじみがでる(更にインキによっても異なるので一概には言えない)

いろんな調味料を混ぜ合わせて同じものができない料理の世界と同じく、印刷もいろんなインキに素材、希釈液に硬化剤、温度、湿度、印圧等様々な条件が重なってできることになる。しかしこれが面白く毎日異なる仕事なので飽きが来ない

今週もフル回転している、来週も納期がある物が待ち構えているので月末までは気を抜けないであろう