印刷ブログ
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治具作りの楽しさ

形ある成形物に印刷をするときは必ずと言ってよいほど治具が必要になる。

平面のスクリーン印刷の場合はXとY軸を決めればよいが、形ある成形物の場合はそこにZ軸が入る。つまりX,Y、Xという3軸を考えた治具をつくらなければならない。

聞いているだけで面倒に聞こえてしまうが、これを考えるのが面白い。人間の仕事は考えて何かを作り上げる事、AIは学習して繰り返し作業を行い、そしてそれで向上するがひらめきがない。

人間しかできないことを仕事にしなければ今後AIやロボットにどんどん仕事を奪われてしまう。 治具作りも1つ1つの創意工夫、これは人間の仕事になるであろう

今回は大きなマグにパッド印刷、それも取っ手の反対側の上部なので取っ手をいかに垂直に立たせて動かないように固定するか、試行錯誤だったが、新潟県らしい治具が弊社にあり、それを使い取っ手を上手に固定したら完成した。あとは500個を刷るだけだ
jigu

やり直しがきく素材、消せる素材と消せない素材

スクリーン印刷を初めてする方は、やはりやり直しがきく拭ける素材を好む。理由は簡単だ、失敗したら拭けばやり直しができる。

私は逆を考える、拭けてやり直しがきく素材=インキの密着が悪いので難しい、と思う。完全密着は難しい場合が多いが、密着不良で全数やり直し、というリスクを考えればやり直しができない素材をいかに失敗せずに印刷するかを考えたほうがなんとなく気が楽だ

布系を初めて3-4年経つ、今ではずいぶん慣れっこになっているが、まだまだ修行は続く、恐らく一生続くのがこのスクリーン印刷、パッド印刷であろう。だから頭を使う、毎日が新鮮で楽しい

平らで無い紙袋にシルク印刷

写真のような紙ぶくろ、段ボール箱に入って送付されてくるので、個体によっては醜い程折れ曲がっていたり変な形になっている。

1つ1つ板を差し込んで印刷すればよいのだが、手間がかかる。コツさえつかめばこういう風にへなちょこに曲がっている紙袋でも板を入れずに印刷はできる。

土日で合計2000枚ほどを刷った、1つ1つ刷りながらコツを探る、だんだんと慣れてくる、そしてコツがわかるようになる。

シルク印刷はやればやるほど覚える、慣れることで技術向上になる。習うより慣れろ、まさにそれがシルク印刷ではなかろうか
strangepaper

PPケースにQRコードをシルク印刷 そして耐性UP

県外の同業者より問い合わせがあった案件、QRコードをPP製の食器ケース?に印刷をしたいのだが、100時間だかの洗浄試験にクリアしなければならないらしい。

PPなのでいずれ落ちる、、、だが、なんとかしたいとの事で、私なりの知恵と知識(=言ってしまえばうぬぼれだが、、、)を絞り、テストをしてみた。

結果がどうなるかはその連続洗浄検証をしてもらわなければわからないが、そこそこ強力にそして印刷をした本人と同じく頑固に密着しているとは思っている。

こういうチャレンジがあるとワクワクする、しかし今は年度末、、、そうこうのんびりしているわけにもいかない。今週は慌ただしい、最後のラストスパートになる
QR code fukui

青と言っても様々

DICやパントーン指定が通常だが、おまかせでx色という方もいる。それが意外と難しい。。。

写真のように青といっても様々だ、しかしながらなぜかいつも同じようなDICになる傾向がある

あまり使用しないDICだが、フランスの色、というのが存在し、その中のF46のチップだけが減っている。。。恐らく頻度高く使われる色なのであろうか。

原色で似ていればOK、という方が楽だが、一度すればやり直しがきかないので、DIC指定、又は完全にお任せで色のクレームなし、の方が気楽かもしれない。

一番簡単なのが黒や白1色という色だが、これが一番頻度が高いのかもしれない

F46

シルク印刷の白の濃さ

PEの黒い袋に白でグラビア印刷されているサンプルが届いた。

白が薄い、との事でシルク印刷を検討されている。ということで、180メッシュと270メッシュ、コンクホワイトで印刷をしてみた。

グラビアの白と比較すると全く違う、270メッシュでもそこそこ白が強く再現できている。

しかし一般に買い物でもらう消費者は気にしていないであろう、、、業界関係の人間だけが白じゃない、と言っているだけの世界ではあるが、それだけ白の再現は難しい

左がシルク印刷、右がグラビア。 どちらが白かと言えば一目瞭然
siroblog

スポットで湿度を上げる パッド印刷の髭対策

冬場のパッド印刷は難しい、乾燥しているので静電気が出るからだ。かといって暖房を止めるわけにもいかない、だが暖房が乾燥を招くので寒いのだが邪魔な存在になる

まわりで作業をしている方に寒くなるが少し我慢してくれ、ともいえない。。 かといって大型の加湿器等を買い設備投資するほど余裕もない。

となれば試行錯誤するしかない、要するに私の周りのほんの数㎡だけ湿度をあげればよいのだ。

押入れから引き出してきた吸入器、子供のころに使った覚えがある。風邪をひいたとき等、よく母親にやらされた、かれこれ35年も前の機械ではあるが問題なく動いた。 

私が作業をしているパッド印刷機の近くにこの吸入器を設置、水を入れて5分ほどで卓上加湿器になった。湿度もすぐにわかるほど上がったので作業も楽になり、ひげも出なくなった。

身の回りにある道具を工夫すれば高価な設備投資なしでいろいろな事ができる。業者に言われている装置をすべて揃える方が楽かもしれないが、知恵と工夫次第で武器ができる。以下にコスト削減をするか、という事は小ロット印刷を割高にせず印刷できるようにすることと同じだと思っている

kyunyu

スピード落版

シルク印刷屋さんであれば落版の苦労をご存じだと思う、剥離液で版をゴシゴシ、、、これはもう重労働だ。

忙しいとき等は落版ができず、どうしてもたまってしまう。今日は幸いなのか不幸なのかはわからないがかなり暇だったので、落版をコツコツと。それでも合計30版程

1つ1つゴシゴシやっていては間に合わない、ということで剥離液をPE製の大きなお盆のようなものに入れて、版を漬けこむ。1分もつけておけば裏面はOKだ、あとはスポンジで表面を軽くなでてあげれば、ほとんど落ちる。最後に高圧洗浄で洗浄すれば完了だ。

このやり方になってから効率が随分あがり、落版の作業が嫌いではなくなった。しかし、まぁたまるとしんどいw
how-to-rakuhan

ACTに金粉はNG

ACTというPVCやビニールに密着するインキがある。いつも使っていたが金や銀を混ぜるメジュームがなかった。そこへ金色でPVCに印刷する案件があり、メジュームと金粉を混ぜてみたが、なんだかおかしい。

1分も経過しないでゲル化が始まり、超遅乾を入れても変わらない。すぐに団子状になるのでなにかがおかしいと思いメーカーHPをみたら金粉とACTは相性が悪いらしい。。。

納期もない、土曜の夜だったので今更と思い、なんとか別のインキが密着したのでそちらで急遽対応、終わったのが夜中だったが仕上がった。

60個だったので、夕方に始め1-2時間もあれば仕上がると思ったがとんだ計算違いだった。途中お腹がすいたので近所のラーメン屋に行き、一人夕食を済ませ、そのまま近くの源泉かけ流し温泉の桂温泉(https://www.facebook.com/katuraonsen)に行った

市内からほんの10分ほどで行けるかけ流しの天然温泉、ゆったりと浸かって仕事を再開した。リフレッシュした後だったので仕事をしていても気持ちが良い

地方都市に住む醍醐味でもある、温泉、旨い食、これぞ人間らしい生活だと思っている

パッド印刷でもできるが

防災時に活躍する手巻き電源の防災ライトがある、こちらに組合名を名入れしたいということで印刷。

パッド印刷であれば問題なくいける形状だが、少々無理をすればシルク印刷でもできる。ちょうど数量の多い成形物にパッド印刷をしていたので、終わるまで待っているわけにはいかず、小さな特殊アルミ枠を使用してシルク印刷で仕上げる。

固定治具も簡易で十分使えるものとなっている。少しの工夫でいろいろな形に印刷ができるようになる

radio

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