スムーズに終わるかと思った表面にザラツキのあるPPファイル、取っ手と表面の下側の2箇所にシルバーで印刷だった。PPインクの透明が無かったので注文、業者も忘れていたのか希望の日にインクが来ない。週末は子供と約束をしていたので金曜中に終わらせる予定だったが、月曜になってしまった
素材への密着は確認済み、そして似たような形状のファイルには印刷をしたことがあるのですんなり終わると思いきや、24時を回ってしまった。
取っ手の部分は1つだけ平らでないロットがあり苦労したが、なんとか見れるところまで印刷ができた。問題は本体の部分で小さな凹みでできているギザギザの線が無数にある。初めはパッド印刷でなんとかなるとは思ったが、PPインクとの相性が非常に悪く、そしてベタ面が多い。一応版を作っていろいろやってみたがやはりベタ面が綺麗に出ないので再現にかけている。
仕方なくシルク印刷に切り替えたが作ってあった270メッシュの版では凹みの部分にインクが入らずにかすれが目立ってしまう。150/200メッシュで再度版を作成していろいろと試しているうちに24時になり、最終的には150メッシュの版でインクを乗せずに適度な印刷圧で刷るとかなり綺麗に再現できることを発見した。
それでも1回で完璧に綺麗には出ない、凹みの部分に均一にインクが入り綺麗になるまでには何度もやった。幸いにも素材がPPなのでやり直しができたので、何度も納得がいくまでやり直した。1回で綺麗にできる固体もあれば3回4回かかったものもあったが、不幸中の幸いではないが合計5個の小ロットなのでなんとかなった。 印刷の圧力、インクの希釈、スキージの押し具合のすべてが完璧になったところで綺麗に仕上がる。100%とはいえないが何度もやり直して95%以上の再現ができたとは思っている。100%の再現をするには恐らくいつまでたっても終わらないかもしれない。
固体も若干の差があったので、1つ1つ位置あわせを行い、印刷をした。いろんな苦労をしていろんな素材や形状に印刷をするチャンスを与えてもらっているので、これがしんどいとは思わない。身体もいつまでも元気でいれるとは思わないが、納期に間に合わせるためには寝ないでも仕上げることは年に何回かあるのでなれている。
火曜日はお盆明けの仕事を進めようと思っている。この難しいPPファイルが終わったのでお盆前はホット一安心になった