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シルク印刷と感光液 乳剤の関係

シルク印刷をしていると必ずといってやらなければならない工程が感光液(乳剤)の塗布である。

初めは何の意味もわからず、とにかく言われたように塗ればよいと思い、塗ってはいた。しかしそれだけでは面白くないといつも考えてしまう私は、なぜ、どんな成分で、どういう理由で乳剤を塗布しなければならないかを調べるようになった。理解すれば簡単な原理ではあったが、縁がなければ一生触ることの無い液体でもある。

乳剤を塗布する際にいつも謎が出てしまう。それもまだ解決できていない謎ではあるが、乳剤のムラが出る事だ。紗貼りが悪いのか版が古いのか、又は乳剤が古いのか湿度が適していないのかはわからないが、毎回異なる現象が出てしまう。答えが出せればうれしいのだが、こればかりは未だに悩みであり、はっきりとした原因を特定できてはいない。この現象が出るからといって作業に支障が出ているわけではないが、やはり綺麗に乳剤が平均にむらなく塗れた時の喜びは何とも言えない。他人が見ればどうでもよいことなのかもしれないが、毎日やっている作業で綺麗にできた時の喜びというものはなぜかうれしくなり、その日の印刷の出来栄えすら異なるのではないかと思わせるくらいの喜びだ。

昨晩も3つの紗貼りに乳剤を塗布したが、1つはいまいちの出来栄えであった。今朝全て製版をしたところ問題なくぬけていたのでひとまず良しと判断したが、これからも研究は続くであろう。