よくある日本酒の升、こちらに急ぎで130個程印刷がはいった。
なんだか同じような事がかさなり、今週は升への印刷が続いたが、1つは先日のブログの丸い升で回転シルク印刷、今回はよくある正方形の升なので平面のシルク印刷だ。
升の表面になにかしら加工がされている感じなのでインキはSG740、密着は問題はなかった。一応高温乾燥させ、翌日出荷。入ってきたその日に印刷し、翌日に出す。毎日あるわけではないが弊社では珍しい事ではない。
日本酒を飲む升に印刷だが、今回は正方形の升ではなく丸い升にぐるっと1周回転印刷となった。
つなぎ目が5mm前後くらいで、ほぼ1周なのでかなり難易度が高い。枡も1つ1つ手作業で作られている物なので微妙に形が異なる。恐らくほとんどの回転シルク印刷屋では断ってくるかもしれない案件だと思う。
こういう難しい印刷があるとワクワクしてしまう反面、毎晩悩まされストレスになってしまう場合がある。しかしやってみればできる、何にでも挑戦しなければならない。
とりあえずテストをしてほしいということなので、回転治具を作成し開始点と終点がピッタリになるように試行錯誤をする。テストではほぼ0.5mmの狂いもなく仕上げることができたが、本番までにもう少し微調整を行い、完ぺきにちかくなるようにしたい。
百万塔という法要に使用する塔がある。こちらの台座にぐるっと名入れができないか、という問い合わせがあったのが数か月前。
案件がきまり回転シルク印刷ではできない事が判明し、さてどうやればよいかの試行錯誤が続いていた。サンプルを1つ預かりそこそこできるところまでいったが、、、金曜日にその百万塔が納品され参ってしまった。
1つ1つ手作業でつくってあるので塔の大きさがことなり、凹んでいる部分の凹みも皆ことなる。折角うまく回転する受け治具を作成したが、サンプルと本番の傾斜が異なっているので全く使えない治具になってしまった。
これを考えて作成するまでに何週間も悩み続けたが、土曜の午前中でそれがパァになったと気づいた時には本当に参ってしまった。それから再度いろいろな調整を行い、土曜日は調整が終わったかと思えば、結局はその形が異なることに気付いたのが量産を始めようとしていた日曜だった。午前中から午後までなんとかならないかといろいろと考え、ようやくうまく回転することができる治具にたどり着き、量産を始めた。
しかしやはり形が異なるのでうまくはいかなかった。ロスもでたが、木材なのでインキが乾燥してから表面を研磨すれば印刷を消すことができる、不幸中の幸いかもしれないが、その方法でNGになった品は研磨を行い、再度印刷をすることになる。
こういうときに限って納期が無い、金曜にもちこまれて火曜までにほしいという事だったから、なおさら精神的にも参ってしまい、胃が痛くなっていた。ここのところ何年も胃が痛くなることはなかったが、久しぶりに過度のプレッシャーがかかったのだと思う。
3/4は完成しているので、あとは研磨とやり直しだけなので、今が気が楽になっているが、今週もまた慌ただしい日々が続きそうになっている。
今回の百万塔へのスライドパッド印刷が今迄で一番難しい印刷になったとは思うが、解決するアイディアを手に入れることができた。これでどんどんまた印刷できる成形物が広がっていくと思う
2週間ほど前に預かった百万塔の台座への印刷だが、ようやく特注のパッドが届いた。特注といっても既存の型のパッドなのでそれほどでもないが、これがなければできないという成形物だ。
そのパッドを使い数日前に思いついたアイディアでテストをしてみたが、やはりNGなのがわかった。扇形の回転角度があまりにも大きすぎるのでNGということになった。こうなれば何か別の方法がないかと試行錯誤したが、たまたま思いついた方法を簡易治具で作成、スライドさせてみたら見事綺麗に印刷ができた。
あとは微細な位置合わせに、印刷の開始位置と角度、高さ、インキの選択をすればほぼ完ぺきに印刷ができるようになると思う。商品は恐らく来週に到着するであろうと思うから、この3連休でじっくりとテストと練習を行い、本番に備えればと心にも余裕が出てきた。
難しい印刷の解決の糸口を見つけた日程気持ちが良い日はない、木曜の夜は1-2杯くらいひっかけるつもりで帰宅した。
このパッドは幸いにもそろそろ買い替えになっているボールペンなどへにパッド印刷する際に使えるので、ちょうど良いので、それもプラス素材になっている
香合というお仏壇の焼香を入れる器のようなものがある、正式な名称はわからないがこちらの蓋の裏側に記念の名入れ印刷を20個程。
印刷は終わったが1個商品不良があり、追加で1個だけ印刷をしてほしいという依頼だった。セットを全部外してしまって位置決めも最初からしなければならないので、少々大変ではあるが、実際にパッド印刷をやっている人にしかわからない。
幸いにも位置決めや印刷もそれほど難しくない形状だったので、5分ほどで完了。セットがしたままであれば30秒もかからない。昨晩は同じくパッド印刷でしかできない形状の時計40個程に印刷をした。
写真のような形の円錐形の成形物がある。組み立てると塔のようになり綺麗だ。
この一番下の階層のところにほぼぐるっと1周回転シルク印刷で文字列を入れる。一見それほど面倒には見えないかもしれないが、両側が突起しているので、スキージがあたってしまう。それを避けるかのようにスキージをカットし、そして紗張りもテンションを弱めにしてもらった。
治具も先日ホームセンターを徘徊し、これならば使えるであろう歯車を見つけ、ひとまず簡易治具を作成しておいた。
果たしてこれで綺麗に回転し印刷ができるのかはやってみなければわからない。形ある成形物への印刷の場合はもうすべてがやってみなければわからない事が多い。平面のシルク印刷の場合はおおよその見当がつくので即答ができるが、成形物で丸みがあったりするともうやらなければわからない。そして2度と同じ形がやってくるという事もない。ノベルティであればある程度は似ている場合があるが、そればかりリピートで来ることもなく、形が決まっている成形物であればどこでもできてしまう。
弊社にはこのような形がきまっておらず毎回異なる成形物がやってくる。これが私の挑戦心をくすぐるのだが、同時に治具のアイディアを考えることが毎晩の夢にでてきて寝不足になってしまう事もある。しかしヒントとアイディアが浮かべば今度はソワソワしてしまい、早起きしてホームセンターの朝営業に行ってしまう事もある
人生簡単な事をすれば楽ではあるが、それはそれで平凡で終わってしまう。人が嫌がることや難しい事を続けることで永遠に成長を続け、勉強を続けることが脳にとっても良い刺激になると思っている
時期的なものなのかはわからないが、絵馬へのシルク印刷依頼がやってきた。
絵馬でも色が9色もあるので、枚数と色数からして合計で5000工程以上の印刷となる。細かい色もあり最後は黒を乗せて仕上げるデザインだが少しのズレでもわかってしまうのでかなり緊張する印刷になる。
憶測ではあるが昔からやっていたシルク印刷の職人がやらなくなってしまったのかもしれない。絵馬でも2-3色の場合もあれば今回のように9色の絵馬も存在する。もちろん色数が少ない方が単価的に安くはなるが、、、こればかりは神様のいる場所で販売されているので値段がどうのこうのともいえない。
9色だが1日1色で進めれば2週間ほどで仕上げられる。1日2色もできるとは思うがほかの案件の事を考えれば朝から晩まで絵馬をやっているわけにはいかないし、乾燥にも時間がかかる時期になっている。
写真はひとまず下地の白と刻印の朱色を終えた状態だ。ここからあと7色を乗せていけば綺麗な完成系となる
絵馬へのシルク印刷、色数が多くても可能ですが、納期は長めにお願いできればと思います